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ご近所の飼い犬猫について、虐待ではないか?との相談への対応
 

ご近所の飼い犬猫について、救出、告発、改善などの要望・相談をされた方へ

 電話、FAX、手紙、Email、その他で虐待的な飼育状態に関する情報をいただき、ありがとうございました。私たちARCは、一般の飼い主がひどい飼い方をしていて、なんとかしたい、なんとかできないか、との相談をよく受けます。私たちは、非営利活動法人ですからスタッフも少人数ですし、経済的にもほとんど余裕がありません。どうしても相談者の方が中心になって私たちがアドバイス&サポートする、という基本姿勢となります。おおまかな対応を述べます。

1.給餌、給水が不安定、散歩が全くない、短い鎖で繋がれっぱなし、糞尿の掃除がなされていない、病気治療の様子がない、などの状態が日常的に繰り返されていることを、日時など具体的に記録したり、隣り近所の人々によって裏付ける。

2.相談者の具体的な日時などの記録、或いはご近所の方の証言が得られた場合、私たちは現地調査に行き、ARCとしての見解を持ち、虐待或いは改善を要する劣悪な飼育状態だ、と判断した場合、所轄の保健所や警察署に動物虐待ではないか、との相談をするように相談者にアドバイスします。

3.保健所や警察に相談したが「何らの有効な対応をしない」場合は、相談者が引き取って飼育する(或いはシェルターなどでの飼育費用を負担する)気持ちがあるかどうかを確認し、あるなら、直接、その飼い主に譲渡を申しいれることを助言。(私たちが代理として申しいれることもありますが、この場合はARCへの会員登録が必要)

4.その飼い主が譲渡の申し出を拒んだ場合、さらに先に進む場合は、相談者にARCへの会員登録を行っていただき、ARC事務局はホームページなどで劣悪な飼育状態を些細に報告し、社会的に無視できない問題であることを訴えます。下記のケースのように、匿名者が救出した場合、それらに要した費用や一時預かりの費用などは相談者に大半を負担していただきます。

 

<ここ最近の具体的な例> 老犬・エポのために

 以下のメールは、U&KさんからARC事務局宛に送られたメールです。一部伏せ字に変えてあります。ARC事務局は、彼女と会い、問題となっている老犬「エポ」の実情を現地調査し、写真撮影をしました。U&Kさんとほぼ同じ見解で、飼い主による陰湿な虐待だと認識。〜まで一連の書き込みをどうぞ最後までお読み下さい。

ARC事務局 様(2月23日付) from U&K

本当に日本中あちこち飛び回ってお忙しいところすみません。実は我が家の老犬の一匹が重病で生きるか死ぬかの瀬戸際です。なんとしても持ちこたえさせるべく、努力中です。私共の使命はまずはそれが優先だと思ってます。この間のメールに書いたとおり、直接説得して老犬「エポ」を引き取るのはほとんど100%近いと思われます・・・もし黙って連れてきても、私の経験から、それから世の中の状況から、あの犬の状態で里親なんて不可能じゃないでしょうか?????(あるグループが里親探しに連れてきている犬たちの中にはすばらしい犬もいるし、若い犬もいるし・・・それでも捨てられて貰い手もないんですよね・・・)そうなるとシェルターにずーと入っていることになりますよね。それって犬にとってよいのかと考えてます。さらに正直、我が家の家計ではそれも無理ですし・・・(自分とこの犬の医療費だけですごいんです・・・)とにかく、すみません、私が持ち込んだ話ですよね。でも今、そういう事態になってしまって、気も動転しているのです。頭の中を整理して、よい突破口を見つけられたら、また、連絡させていただきます。 

 

ARC事務局 様  from U&K

 ご無沙汰してしまいました。我が家の家族の一員だったダックスは2月23日に天国へ召されました・・単純に、悲しくて、寂しいですね。シンガポールの犬達の世話で、あれほどの痛みを知ったのに、やはり15年間共に暮らしてきた愛犬との別れは、想像を絶するつらさでした。それから来る仕事は拒まずで、忙しくして、今日まできました。その間も、老犬「エポ」のことを少しずつ考えてきました。結論としては、やはり我が家に譲ってもらう、ということです。シェルターには持っていきません。我が家で老後の面倒を見ます。主人もそれができるなら、と了承してくれました。お金を出せばいいのなら、出してもいいと言ってくれました。ARC事務局の方に一緒に来ていただいて・・・等々考えました。最初はそのお願いのメールを出そうと思っていました。でも、きっとあのろくでもない飼主は、「お宅の犬は哀れなので引き取らせて。」と言ったら、ますますひねくれて、断固として、はねのけるでしょう・・・ それよりも、我が家も犬を一匹亡くし、寂しいし、老犬「エポ」のことが可愛くてどうしても欲しいので譲ってください、とオファーしようと思います・・・明日にでも行こう、と決心しました。一体いくら払えばいいのか、と思いますが・・・

 エサも与えられず、もっと酷い虐待を受けている犬や、里親を待っている犬が世の中にはたくさんいるのはわかっていますが、今の私には、今そこで苦しんでいる犬をこのまま見過ごして、死んでいかせるわけにはいかないのです・・・お忙しいところ申し訳ありません。とりあえず、心情的近況報告をさせていただきました。

 

3月28日付 ARC事務局様  from U&K

勝手ながら、その後の報告をさせていただきます。結論として、何も出来ませんでした。あの家の奥さんはインターホンごしに気取った口調で「うちの犬のことはお構いなく。あなたがどう思われようが、それはお宅のポリシーで、うちはうちのポリシーで飼っている。16年(?)も飼っている犬を今更人様にお譲りするなどという気は毛頭ございませんので、もお構いなく。」というようなことを言われました。とりつくシマもない?というのか、木ではなをくくったような、というか、とにかく、人の話に耳を傾けるような人間ではないです。気取った言葉使いをしたところで、あのように犬を飼っていることが人間としての品格ゼロであり、お笑い種であることを本人が分ってないところが、まさに愚の骨頂であります。

 前のメールでも書いたと思うのですが、私は非難めいたことは一切言わず、あくまでも、「可愛くてとても好きなので、どうしても譲っていただきたい」というように、「お願いにあがりました」という態度を貫いたのですが。

 私のような短気で直情型の人間として、あそこまで冷静にとにかくお願いします、という姿勢を崩さなかったことはめずらしいです・・・。子供は親を選んで生まれてこれないといいますよね。その時は「犬も飼主を選べないんだ。仕方ないんだ。」とあきらめました。あきらめる以外に方法はないのです。ごめんね、エポ、ごめんね、と泣きながら家に戻ってきました。あいつのポリシーって何なのでしょうか?犬には感情がないから、酷い扱いをするというポリシー???あの飼い主と話していて目がくらくらしてきました。

10日ほど前にだんなさんらしき人が救急車で運ばれていきました。だから車がずっとあの狭い駐車スペースに置きっぱなしです。エポの居場所はあの小さなぼろぼろの犬小屋だけ。どろどろでぼろぼろでよたよたの体を小さく丸めてひたすら時が過ぎるのを待っている・・・死ねば天国で自由に駆け回れますものね・・・

というように、なすすべのない絶望的状況ということです。

 

3月29日付  from ARC事務局

U&K様 メール拝読いたしました。そうでしたか!あなたの試みに期待していたのですが、やはり、そのような結果に終わったのですね。

 私としては、ホームページやその他の方法で、あの老犬「エポ」の状態を公表し、関心を持って私たちに連絡していただける方(あなた以外の)を募ってみようと思っています。以下のような文面を考えています。

 「(電話相談から始まった今回の動きやメールのやりとりを簡潔にまとめて記述した後)このような状態の老犬を不憫に思い、なんらかの抗議などの提案をもっておられる方は事務局まで連絡を下さい。」 あなたの意見をお願いします。

 

3月31日付 ARC事務局 様  from U&K

お返事ありがとうございます。是非是非ホームページでの公表を望みます。私としては、考えに考えた末、ひとりで談判(お願い、という形をとりましたが・・・)しに出かけたのですが、もう本当に、どうしようもない、お手上げ、という結果です。エポを勝手に持ってきてしまうこともできませんし・・・あの家の鬼のような飼い主は人に何を言われようが、絶対に状況を変えることはないでしょう。今まで10年以上、何度も色々な人から色々なことを投書されているにもかかわらず・・・ですから。「ポリシー」を貫いてエポが死ぬのを待っているのです。だんなさんだか誰かだか救急車で運ばれたままらしく、車は2週間ほどおきっぱなしです。エポがどうなっているのかまったく見えません。 もしエポを不憫に思って、もっとよい環境で少ない老後をもっと幸せに暮らさせてくれる人がいるなら・・・と願います。あとは私にできることは何かと、また考えています。一端はあきらめたのですが、もしホームページで他の人の意見を募れるなら、また少し希望をもてました。どうぞどうぞお願い致します。

 

4月17日付  ARC事務局 様  from U&K

 引き続きエポのことですが、飼い主家の主人らしき人が入院中?かなにかであの場所にはもう1ヶ月近く車が置かれたままで、エポがどうなっているのか皆目見当つきません。毎朝犬の散歩であの前を通ると、車の下が例によって水を流したあとで濡れているので、生きてると、思ってますが・・・

 これまた犬好きの近所の奥様(犬を飼っていたことがあり、とても犬好きの方です)とお話して、一匹なくしたことを話していた時、「あなたのように大切に大事にかわいがっている方もいるのに、まったく酷い人もいて・・・」と井戸端をしていたどこかのお友達の奥様に、飼い主家の話を始めました・・・ エポがもっと元気の時はストレスでよく吠え、お年寄りにかみついたり、別の犬にかみついたりしたこともあり、彼女が助けたこともあったそうです。そしてあの家に注意したりもしたそうですが、何も改善されなかった・・・ひどい人間だ、と言ってました。

 ともかく、言って聞くような人たちではないので、どうしようもないのですが、やはりあきらめきれません。お金を出すなどといえば腐ったプライドで絶対に応じないだろうし(何せ、玄関にも出てこないぐらいの人間ですから)。とりあえずあの酷い環境(今はもっと酷くなりましたよ!四方が壁に囲まれているのも同然ですし、動ける範囲や糞尿の場所もさらにスペースがわずかとなり、まったく考えるとは涙がでてくる状況ですから)から救い出して、月2万円でシェルターに避難させるとして、それをどうやって行なえるでしょうか??????

 三宅島の猫ちゃんのフォスターペアレンツとして寄付もしたいです。でも現実問題、具体的ですが、でもやはりその前に限られたお金、やはり私はエポの救助に使いたいのです。あんな飼育が許されていい訳などあってならないと思うのです。 また何かアイディアがありましたら、サジェストお願い致します。よろしくお願い致します。

 

4月25日  老犬「エポ」のために。その後・壱 匿名人 エポを救出!

 カウンターによると、150人以上の人々が読み、いくつかのメールと電話をいただきました。保健所など行政や警察に相談してみたら、とのアドバイスもいただきました。もちろん、U&Kさんは何度も保健所などに適切な飼育指導の要望をしましたが、見に来てくれただけで、「問題はない」と言われました。その後、ARCへの相談となっていたのです。ちゃんと書かずにすみませんでした。行政や警察は、改正動管法施行後も、餌や水がどんな形であれ、与えていればいいし、10数年間、わずか1mの鎖に繋がれたまま、飼い殺し状態であることなど虐待の「ギャ」の字も認識していません。 昨年12月施行の「動物の愛護及び管理に関する法律」は、『動物愛護法』などと省略できるシロモノではなく、相変わらず動物管理法(動管法)そのものなのです。ある人は、以下のように書いてきました。

 『老犬はあまりにもかわいそう過ぎます。なんとかしてあげたいです。16年も劣悪な環境でひどい扱いを受け、それでも生きているのは、動物は自殺できないからです。自分で自分の命を絶つことは出来ない・・・・・わずかな餌と水でも、糞尿にまみれても、鎖につながれっぱなしで、ボロボロの雑巾のようになっても、まだ生きているんです。私は「法」に訴えて、飼い主から取り上げることが十分に出来るのではないかと思います。まさに虐待です。勿論、みなさん、そのあたりお詳しいと思うのですが、無理なのでしょうか?法律も改正されて昔よりももっと厳しくなったはずです。それでも無理なら、非常手段で、無理やり保護してしまわないと、恐らく、この老犬の命は、風前のともし火でしょう。もしかしから、もう死んでいるかも知れません。心配です。このような法律は、どこまで通用するのでしょうか?飼い主が「虐待なんてしてません」って言えば、それでお終いなのですか?明らかに保護が必要な場合、強制的に引き離すことが可能なのでしょうか?誰か教えてください。』

 保健所や警察は、このような飼育を虐待だと見なさないばかりか、不適切な飼育という認識もしていません。ですから、救う道はないのか、と思い始めたとき、匿名の男性から、「救出したいので飼い主名、付近図を教えて欲しい、また、救出後、健康チェックと必要な治療を施してくれる動物病院も紹介して欲しい、自分たちはそこに連れて行くところまでを実行するので、後はよろしく」との電話が入った。

 25日午後5時過ぎ、いくつか教えた動物病院の一つから、都内で救出した犬を入院させた、との連絡をいただいた。自動車の陰に虚ろな目で腹這いになっていた「エポ」は、ワンの一声も鳴かず、促されて歩き、排尿を繰り返し、下痢ベンを数度し、抱きかかえられてケージに入り、車酔いもせず、小1時間離れた動物病院に入った、とのメッセージも添えられていました。

老犬「エポ」の、その後・弐

 飼い殺しという陰湿な虐待を15,6年に渡って受けていたオスの老犬「エポ」は、神奈川県内の動物病院で健康診断を受けました。予想通り、フェラリアは治療を考えない方がいいほどの、強陽性でした。相談者とも連絡を取り、治療はパスしました。全体的に栄養状態は悪く、運動機能も良好とは言えないものの、入院加療の必要がある状態ではない、とのことでした。週末に退院させ、東京都内の個人宅にかくまっていただいています。救出した翌日、その元飼い主宅の玄関前に「犬を返してください」との張り紙がしてあったということです。その張り紙も小雨にぬれて破れ、数時間後にははずされていた、との連絡を受けました。雨と言えば、先週末は都内は雨でした。「エポ」はその個人宅の広めの庭でこの雨にあいました。購入したばかりの大きめの犬小屋があったにもかかわらず、その小屋にはいることもなく、ずっと雨に打たれていたそうです。雨から逃れるすべを知らずに15,6年飼われていた習性はそうすぐに変わるわけもなく、ただただ哀れだったと匿ってくれている人は述べていました。近日中に、ARCが契約しているリハビリを兼ねたシェルターに移すつもりです。これまでの書き込みを一部修正させていただきます。あしからずご了承下さい。


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