ダウン&フェザー:羽根をとられた鳥はあたたかい?
2012/08/02
一般的に水鳥から採取される「ダウン」と「フェザー」ですが、多くは寝具やクッション、衣料などに使われています。
この比較的安価に手に入るダウンとフェザーですが、どのような方法でとられているか、ご存じない方も多いのではないでしょうか?
この比較的安価に手に入るダウンとフェザーですが、どのような方法でとられているか、ご存じない方も多いのではないでしょうか?
先に、ダウンとフェザーの違いですが、ダウンとは「羽毛」、フェザーとは「羽根」のことをいいます。製品の用途や値段によって、混合の割合を変えて使われています。
ダウンとフェザーの最大の産地(輸出国)は中国とハンガリーです。
主にガチョウ(グース)やアヒル(ダック)などの水鳥の体から、マシーンプラッキング(鳥の死骸から機械でむしり取る)、ハンドプラッキング(鳥の死骸から手でむしり取る)、ライブハンドプラッキング(生きた鳥から手でむしり取る)という方法で採取します。
※プラッキングはピッキングとも呼ばれます
マシーンプラッキング
(鳥の死骸から機械でむしり取る方法)
1,肉や卵、フォアグラをとるため、まず水鳥の卵を温度管理された孵化機で大量に孵化させます。
2,ひよこになってからある程度の大きさになるまでは、人造湖で育成されます。
3,その後は、囲いやケージに入れられて飼育されます。フォアグラ用の水鳥はこの段階で、無理やり餌を与えて肝臓を太らせる強制給餌をされます。
4,食肉用の水鳥は生後1~3ヵ月くらい、フォアグラ用では4ヶ月足らず、採卵用の鳥はおよそ数年で、殺されるために屠殺場兼プラッキングの工場へ運ばれます。
5,工場に運ばれた鳥たちは、フックに足を掛けて逆さに吊るされ、首の動脈を切られて血を抜かれ殺された後、ベルトコンベアーでプラッキングマシーンという機械に運ばれます。これは洗濯機のようなもので、回転するドラムに直径3cm長さ15cm位のゴムがたくさんついており、それで羽毛と羽根をむしり取ります。
6,マシーンプラッキングは機械作業なので、羽毛と羽根に血や翼羽根等不必要なものが混じります。この血のついた羽毛と羽根の山は、洗浄工場へ運ばれ、粉塵を除去し、洗浄、殺菌、選別を行います。
7,羽毛と羽根を抜かれた鳥の身体は、食用/飼料用として出荷されます。
※実は、ダウン/フェザーの多くは、鳥肉やフォアグラ、卵などの生産業の副産物なのです。そして、こうした産業そのものがほとんどの場合、過密で監禁的な大量飼育を行なっています。ダウン・フェザーは虐待的飼育の副産物といえるでしょう。
ライブハンドプラッキング
生きた鳥から手でむしり取る方法
1~3.マシーンプラッキングと同様
4,生後12~14週間で1回目のプラッキングが行われます。これは、作業員が一羽一羽の鳥を押さえこみ、無理やり胸から腹にかけての羽毛をむしり取るというものです。
5.この後、屠殺工場に運ばれるまでのおよそ4~5年の間、約6週間おきにこのハンドプラッキング作業が繰り返されます。
6,羽毛を生産できなくなった鳥は、屠殺工場に運ばれ、フックに足を掛けて逆さに吊るされ、首の動脈を切られ血を抜かれて、プラッキングで最後の羽毛と羽根をむしられた後、ベルトコンベアーに乗せられ解体されていきます。
7,その後、食用もしくは飼料用として出荷されます。
※ライブハンドプラッキングは手で行うといっても、商品であるダウンを傷つけないようにするためのもので、鳥の苦痛を配慮したものではまったくありません。
フェザーとダウンにNOを!
生きた鳥を仰向けにして首と足を押さえつけ、胸から腹にかけてのやわらかい羽毛を強引にむしり取るのですから、その際に鳥たちは「キーキー、ギャーギャー」と悲痛な叫び声をあげます。骨折や窒息をする鳥もあります。
乱暴に羽毛をむしるために、鳥たちは皮膚が裂けるほどの傷を負い血を流すことがありますが、その治療法は無麻酔のまま太い針で縫いつけるといったひどく残酷な方法で、とても治療とはいえません。
乱暴に羽毛をむしるために、鳥たちは皮膚が裂けるほどの傷を負い血を流すことがありますが、その治療法は無麻酔のまま太い針で縫いつけるといったひどく残酷な方法で、とても治療とはいえません。
作業員の手から離れた鳥たちは、一目散に逃げ出すか、ピクピクと痙攣しうずくまっています。胸元の羽毛をむしり取られた鳥たちは見るからに痛々しく、水の冷たさや寒さから身を守ることもできないでしょう。
この方法の残酷さが問題視されるにつれ、業界は、ダウン/フェザーの90%以上は食用の水鳥などの死骸から取ったものであると主張していますが、50~80%が、より儲かるという理由で生体からむしり取られたものだという推計もあります。
また、ハーベスティングといって自然に抜け落ちる羽毛のみを採取する方法もありますが、これでは安価で販売されているダウンジャケットなどの生産に追いつくわけがありません。
本来、ガチョウやアヒルに生えている羽毛や羽根は、厳しい寒さから鳥の身を守り、卵やヒナを温め保護するために親鳥が巣に敷き詰めるものです。
温かくやわらかな羽毛は、人間の寝具や衣料になるために生えているわけではないのです。
温かくやわらかな羽毛は、人間の寝具や衣料になるために生えているわけではないのです。
この鳥たちは、本来はガチョウで20~40年、アヒルは10~20年と長命ですが、こうして飼育される鳥たちは、子供のために羽毛を使うこともなく人間に搾取され続け、その苦痛に満ちた短い一生を終えるのです。
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